はじめに
『天外魔境 第四の黙示録』は、1997年にセガサターン向けに発売されたRPGで、
シリーズ伝統の誤解された異文化コンセプトを反転し、「日本人から見た誤った西洋」をテーマに
アメリカを舞台化した意欲作です。
映画的ムービー進行やワルシャワ・フィルの管弦楽、
そしてサターン内蔵時計と連動するPLGS(日付イベント)が特徴で、
2006年にはPSPへ移植されニューヨーク編の追加などが行われました。
物語は1893年のニューオリンズから始まり、
見習い魔物ハンター雷神がエデンの火をめぐる不穏を追う中で、
宗教・戦争・メディアをめぐる強いメッセージ性を帯びて展開していきます。
ゲームの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 天外魔境 第四の黙示録(The Apocalypse IV) |
| 発売日 | 1997年1月14日(セガサターン)/2006年7月13日(PSP移植版) |
| 対応機種 | セガサターン、PSP |
| ジャンル | ロールプレイングゲーム(RPG) |
| 開発元 | レッドカンパニー、ハドソン |
| 販売元 | ハドソン |
| 音楽 | 田中公平、石川淳 |
| リメイク情報 | PSP版にて「ニューヨーク編」や新ムービー、ボイス演出が追加。ロード時間・難易度バランスの改善あり。 |
ゲームシステムと特徴
⚔️ 戦略性の高いターン制バトル
『第四の黙示録』は、コマンド入力型のターン制バトルを採用。
属性相性・召喚術・装備スキルなどが緻密に設計され、戦略的な駆け引きが楽しめます。
特にガーディアン召喚による演出と攻撃は、シリーズでも屈指の迫力を誇ります。
🌍 舞台は「アメリカ」——異文化RPGの到達点
これまでの「ジパング」から一転、舞台は19世紀末のアメリカ大陸。
プレイヤーは「雷神」たちが訪れる各州を巡り、宗教・人種・戦争などの社会テーマを通して物語を体験します。
和風の視点から描かれる誤ったアメリカ観が本作最大の魅力です。
🕰️ PLGS(リアルタイム連動システム)
セガサターンの内蔵時計と連動するPLGSシステムを搭載。
時間や日付によってNPCの会話・イベント内容が変化し、
プレイヤーの行動によって世界が生きているかのように変わります。
『天外魔境ZERO』の発想をさらに発展させた画期的な仕組みです。
🎬 アニメムービー+ボイス演出の融合
各章の節目ではフルアニメーションムービーが挿入され、登場人物たちの心情がリアルに描かれます。
雷神の熱さ、ヒロインの葛藤、随所にみられるユーモアなど、声優演技と映像演出が見事に融合。
映画のようなRPGという新境地を開きました。
💡 社会風刺と寓話性を兼ね備えたシナリオ
「宗教の暴走」「メディア支配」「戦争の欺瞞」など、当時としては異例の社会風刺をストーリーに織り交ぜています。
シリーズ特有のコミカルさとシリアスさが絶妙に同居し、プレイヤーに強い印象を残す物語構成となっています。
攻略・プレイのコツ
🧭 まずは仕様を味方にする
戦闘後にMPは全回復します。
温存しすぎず、雑魚戦から積極的に魔法・奥義で主導権を握りましょう。
ただし戦闘中にMPを回復する手段はありません。
長期戦になりそうなボス戦では回復係のターン配分を計画して、ムダ行動を減らすのが安定のコツです。
セーブはSS版が「宿屋/真実の書」、PSP版はどこでもセーブ可。
難所前は必ず残し、取り逃し・分岐対策にスロットを分けておくと安心です。
⚔️ リーダー(雷神)を最優先で守る
この作品は雷神が戦闘不能=その時点で敗走という特殊ルール。
全体回復より先に雷神のHP安全圏維持を徹底しましょう。
敗走のペナルティは基本なし(経験値・入手品は保持)。
ただし戻される手間が大きいので、危ない場面は防御/回復を優先して事故を減らしましょう。
雷神だけ硬い装備+被弾軽減アクセの先行投資はコスパ良。
隊列やターゲット誘導も併用し、集中砲火から守る立ち回りを。
💰 お金はギルド換金で作る
雑魚撃破ではお金は直接入らない仕様。
ドロップの「戦利品」をギルドで換金して資金化します。
地域でレートが変わるため、まとまった量は高レート地域で処理すると装備更新が早まります。
戦利品が稼ぎやすい敵を周回 → 一気に換金 → 装備更新のループが効率的。
ストーリーが重い区間は街到着ごとに必ずギルドを確認。
一定量を換金すると勲章が授与され、基礎ステが底上げ。
狩場を決めて一括換金は強化の近道です。
🧪 状態異常ケアを常備する
毒・酸・風邪は戦闘後も持続するタイプがあり、移動中もジワ削り。
解毒・除去アイテムを常備し、長距離移動前に補充を。
暗闇・呪いは時間経過で回復しないため、対応アイテムを切らさないこと。
ボスが絡むダンジョンでは特に重要です。
眠り→起床でTP全回復など仕様を逆手に取る場面も。
敵の異常付与に備えつつ、こちらのデバフ・行動阻害も積極採用が安定攻略の鍵。
🔥 魔法の開放と霊体対策
魔法はイベント入手のアイテムで解禁、さらに各地の赤き民の村の酋長から魔法の種を受け取り種類を増やします。
寄り道で魔法幅を広げるほど戦術が安定。
青いエフェクトの霊体系は通常攻撃が通りにくい相手。
序盤イベント後の雷神 or 星夜、あるいは属性付与武器/奥義で確実にダメージを取ります。
通らない相手に通す手段を常に用意しておくと(属性武器の持ち替え・全体奥義の温存)
雑魚掃討のテンポが段違いに向上します。
🧩 収集系は計画的に
宝箱や店特典のパズルピースは、ラスベガスのカジノ解放後に活用して特定の武具シリーズへ。
序盤は枠を圧迫しがちなので、集まり出したら「保管→一気に完成」を狙う運用が快適です。
ギルド換金の進捗で貰える勲章はステ底上げに直結。
稼げる敵がいる地域を把握して狩って換金のルーチンを混ぜると、難度が一段下がります。
ショップ更新のタイミングでは雷神の装備最優先→次に火力役の武器、と役割順で強化。
無駄買いを避けつつ、要点だけを押さえましょう。
🧭 迷いにくい進め方のコツ
次の目的地に着いたら「宿屋でセーブ → ギルド換金 → 店チェック」の三点セットを即実施。
これだけで詰まりにくくなります。
ダンジョンは回復ポイントが少なめの設計。
回復アイテムは街で必ず補充し、長丁場はMP全回復の仕様を見越して戦闘中は奥義・魔法を惜しまない運用が◎。
取り返し要素が気になる人は複数セーブをローテ。ボス前や大きな選択前に分けておけば、やり直しもスムーズです。
登場キャラの紹介
🗡️ 雷神(らいじん)
本作の主人公。
普段は物静かだが、その内面には常に激しい闘志を秘めている魔物ハンター。
捨て子であり、幼い頃から伝説の魔物ハンター・レッドベアに育てられる。
左肩に「火の紋章」を持っている。
🐺 夕能(ゆうのう)
野性的で男勝りなインディアンの麗しき女戦士。
一人称は夕能。
「インディアン 嘘つかない」という風な助詞を抜かした言葉遣いで話す。
シアトルで生まれ育ち、
かつてはスカー・ウルフ、ロウ・ドッグと共にシアトルの3戦士と呼ばれる村の希望の星であったが、
村人が夕能の常人を超える力を恐れ始めたため、現在はイエローストーンの山奥に一人で暮らしている。
右胸に火の紋章があり、暗黒教団によってそれを悪魔の印と信じ込まされ悩んでいる。
🎭 エース/チェリー・アープス
普段は気弱な保安官チェリー・アープス。
しかし、ひとたび仮面を身につけると、正義のアメリカンヒーロー・エースに変身。
派手で女好き、お調子者で常に自分が一番でないと気が済まない性格になる。
『天外魔境II 卍MARU』で登場し、『天外魔境 風雲カブキ伝』では主役を務めたカブキ団十郎の子孫にあたり、
バカ笑いをした顔はカブキにそっくりである。
🧔 レッド・ベア
アメリカ中に知れ渡った伝説の魔物ハンター。60歳。
両親を亡くした幼い雷神を引き取り、父として、また師匠として雷神を魔物ハンターとするべく全てを伝授してきた。
強い者に対する厳しさと、弱い者に対する優しさを持っている。
🌌 星夜(せいや)
黒ずくめの服装に水色の髪を持つ男。
穏やかな口調で話し雷神を導く運命論者。
アラスカで雷神と出会い、隠された能力を引き出してくれる。
その後幾度も雷神の前に現れ(時にはドラクロアの作った夢の中にまで)力を貸してくれる。
謎の多い人物だが出会った人間からすぐに認められるカリスマ性を持ち、
雷神からもレッド・ベアに次ぐ「第二の師匠」と認められている。
🤖 火門(かもん)
Dr.Mによって作られた忍者型ロボット。
最初はDEVOの番人であるロボット3号という敵として現れるが、
3度に渡る雷神達との戦いで受けたダメージで暗黒回路が破損し初期状態に戻った。
そこでエースが冗談半分で言った「Dr.Mを倒してみろ」という命令を実行するため、雷神たちの仲間となる。
火門という名前は、仲間になった際エースが早く来るように言った「カモン(come on)」という呼びかけが、
識別コード名として登録されたもの。
ストーリーとあらすじ
🗽 1893年アメリカで始まる「火の紋章」の物語
開幕の舞台は19世紀末のアメリカ。
伝説の怪物退治人レッド・ベアに育てられた少年・雷神は、左肩に「火の勇者」の紋章を持つ存在として旅に出ます。
各地を巡る中で、教団勢力の暗躍や洗脳事件に巻き込まれ、雷神は紋章の意味と自分の役割に向き合っていきます。
🤝 仲間との出会いとチームの形成
夕能は印の正体に揺れながらも、雷神の説得で少しずつ自分を受け入れていく過程が描かれます。
さらにカブキ団十郎の末裔で、必要な時だけ伝説の保安官「エース」として覚悟を決める青年も仲間に加わり、
旅路はにぎやかさと緊張感を帯びます。
🧪 教団の陰謀と洗脳事件
イエローストーン周辺では、子どもたちが敵の手先ドッグにより洗脳され連れ去られる事件が発生。
夕能は印への誤解から自己否定に陥りますが、雷神は左肩の紋章を示し、二人が同じ力を継ぐ者であることを諭します。
事件は教団勢力の広域的な策謀の一端であり、仲間たちは各地の町を回って解放と収拾に動きます。
🚂 大陸横断の旅と決戦への道
旅は北西部から港町、内陸の都市へと広がり、雷神たちは紋章の力を鍵に敵計画の中枢へ迫ります。
仲間ごとの背景や覚悟が掘り下げられ、チームは「守るべきもの」を共有して結束を強めます。
やがて教団の計画全体像が浮かび上がり、最終決戦の地へと向かう準備が整っていきます。
物語の展開と結末
🔥 夕能の印──悪魔ではなく「火の紋章」
夕能は悪魔の印という誤解から逃れられずにいましたが、雷神の左肩と同じ系譜の紋章だと示され自己受容へ踏み出します。
紋章は災いではなく、守るために受け継がれた力であると理解され、夕能は戦う意志を固めます。
この転機が、チーム全体の士気と戦術の幅を広げる重要な節目になります。
🎭 エースというもう一つの顔
カブキ団十郎の血を引く青年は、普段は臆病ながらも「必要な時」に仮面の保安官エースとして立ち上がります。
彼の二面性は、弱さを抱えたまま強さを選ぶ物語のテーマを体現し、仲間の背中を押す存在に。
決戦前にはエースとしての矜持を確立し、要所で局面を切り開いていきます。
🧩 敵計画の中枢へ──洗脳の連鎖を断つ
子どもたちを利用する非道な洗脳は、教団の支配網を広げる起点でした。
雷神たちは各地で人々を解放しつつ、首謀と装置の所在を突き止め、分断を乗り越えて一点突破の作戦を敢行。
犠牲を最小化する選択が積み重ねられ、敵が頼る支配の仕組みは次第に崩れていきます。
🌅 終幕──受け継いだ力で明日を選ぶ
紋章の真価は選び続ける意思に宿る──雷神たちはその答えに辿り着き、決戦を制します。
各地で結ばれた助け合いの連鎖が、荒唐無稽に見える計画さえも打ち砕く現実の力になることを証明。
旅は終わっても、仲間それぞれの「守るべき日常」はここから続いていきます。
感想・評価
🌟 高く評価されたポイント
・シリーズ屈指の重厚なストーリーとドラマティックな演出。
・舞台がアメリカ大陸という異色の設定で、新鮮な世界観が好評。
・アニメーションムービーの完成度やキャラクターデザインの魅力。
🤔 一部で指摘された課題点
・戦闘テンポの重さや一部バランスの難易度が指摘された。
・セガサターン特有の読み込み時間の長さ。
・シナリオがシリアス寄りで、従来のシリーズのコミカルさを求める層にはやや硬い印象。
🗣 プレイヤーの声
「シリーズで最も人間ドラマが深い」「雷神と夕能の成長が胸に残る」
「ムービー演出の迫力は当時のRPGの中でも群を抜いていた」
まとめ・今から遊ぶ人へ
『天外魔境 第四の黙示録』は、アメリカを舞台に火の勇者の系譜を新たに描いた壮大な物語。
神話と西部劇、宗教的テーマが混ざり合う独特の世界観は、今遊んでも色褪せない魅力を持っています。
🎮 こんな人におすすめ!
・濃密なストーリーとキャラクターの成長を味わいたい人
・シリーズの世界観を時系列で追いたいファン
・90年代RPGの演出力を体感したいプレイヤー
物語の深さ、演出の美しさ、そして人間の強さと弱さを描いた情熱の物語。
──今なお火の勇者伝説は心の中で燃え続けています。
筆者の思い出

SS!PSP!天外4!
会話シーンも多く、豊富なアニメーションが魅力の本作。
ストーリーは王道ではあるものの重めのテーマも健在。
キャラクターそれぞれにドラマがあり、声優も豪華で引き込まれます。
難易度は低めで、詰め込み過ぎとの声もありますがサクサク進めます。
ホラー的な要素があってちょっと怖い思い出もあります…
が、ボリュームたっぷりでグラフィックも素晴らしいタイトルです!
気になった方は是非プレイしてみてはいかがでしょうか。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
↓天外シリーズのリンクはこちら↓
- 天外魔境 ZIRIA
- 天外魔境II 卍MARU
- 天外魔境III NAMIDA
- 天外魔境 風雲カブキ伝
- 天外魔境 ZERO
- 天外魔境 第四の黙示録 ~The Apocalypse IV~
- オリエンタルブルー 青の天外
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