はじめに
1995年6月30日、スーパーファミコン向けにバンプレストから発売された『グランヒストリア ~幻史世界記~』は、
“歴史改変RPGという独自のコンセプトを掲げた作品です。
プレイヤーは「予言者」として主人公トールに憑依し、世界記を手に歴史を変える旅に出ます。
その過程で出会う人々の生死、国の命運までもがプレイヤーの選択で揺らぎ、
一本道ではないストーリーが展開されていきます。
当時のRPGには珍しかった自己投影型の主人公と未来を改変する自由度は、プレイヤーに強烈な没入感を与えました。
単なるファンタジーの冒険譚にとどまらず、「歴史の書き換え」をテーマに据えた本作は、
隠れた意欲作として今なお語り継がれています。
ゲームの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | グランヒストリア ~幻史世界記~ |
| 発売日 | 1995年6月30日 |
| 対応機種 | スーパーファミコン |
| ジャンル | RPG(歴史改変RPG) |
| 開発元 | ジャンプコーポレーション |
| 販売元 | バンプレスト |
| メディア | ROMカートリッジ |
| プレイ人数 | 1人用 |
ゲームシステムと特徴
🔮 歴史改変の自由度
本作最大の特徴は、未来が記された世界記を手にしたプレイヤーが歴史を改変できる点です。
選択次第で、国が滅亡するか存続するか、主要人物が死ぬか生き延びるかが変わります。
一本道ではなく、枝分かれする物語の広がりが当時のRPGとしては非常に斬新でした。
👤 宿主となるトール
プレイヤーは具体的な名前や姿を持たない「予言者」として物語に参加します。
そして青年トールに憑依し、彼を通じて世界を変えていきます。
キャラクターではなく「自分自身」が歴史を動かしている感覚を味わえる設計は、
没入感を高める大きな仕掛けになっています。
⚔️ シンプルながら緊張感ある戦闘
戦闘はオーソドックスなコマンド式RPGの形式。
ですが、仲間の顔ぶれや敵の立場がプレイヤーの選択で変化します。
単純な戦力のぶつかり合いではなく、選択の結果が戦局を左右するため、物語と戦闘の一体感が強く感じられます。
プレイヤーの行動がそのまま戦いの歴史を築いていきます。
📖 マルチエンディングの奥行き
歴史改変の積み重ねによって複数の結末が用意されており、誰を救うか、どの国に肩入れするかで大きく分岐します。
悲劇的な終幕を迎える場合もあれば、意外な形で平和をもたらすルートも存在。
何度も遊び直し、自分だけの「幻史世界記」を紡ぐことができるリプレイ性の高さが魅力です。
攻略・プレイのコツ
🔮 歴史改変の選択を恐れない
このゲームでは、選んだ行動が未来に直結します。
時には「誰かを助ければ別の誰かが犠牲になる」という厳しい選択もあります。
正解や不正解を気にせず、直感で選ぶことが本作を楽しむ最大のポイントです。
選択肢を経て広がる歴史の分岐そのものが、プレイヤーの物語を形作ります。
⚔️ 仲間の入れ替わりに備える
シナリオ分岐によって仲間の顔ぶれは大きく変化します。
あるキャラクターが仲間になるルートもあれば、同じ人物が敵や死亡イベントに絡む場合もあります。
大事なのは「誰がいなくなっても進める設計」であること。
固定メンバーに頼りすぎず、幅広い戦術を準備しておきましょう。
🗡 装備と資金の使いどころ
戦闘自体はオーソドックスですが、装備の差が勝敗に大きく影響します。
序盤から計画的に資金を使い、防具や武器を強化しておくと中盤以降が安定します。
特にルートによっては強敵との連戦が続くため、早めの投資が攻略難度を和らげるポイントになります。
🗺 マルチプレイ感覚で何周も楽しむ
1周のプレイで全てを網羅することはほぼ不可能です。
大切なのは、複数回のプレイで歴史の違いを比較し、自分なりの幻史を作り上げること。
異なる選択肢でどう未来が変わるかを確かめることで、より深い物語体験が得られます。
1周目は肩の力を抜いて進め、2周目以降で改変の妙を味わうのがおすすめです。
登場キャラの紹介
🔮 主人公
グラン大陸を破滅の未来から救うため来訪した存在。
肉体を持たないため、本作ではトールの体に宿って活動する。
主人公が何者なのかは劇中ではほとんど明らかにされず、
創造主の故郷である宇宙のかなたよりも、なお遠いどこからかやってきたとしか語られない。
👤 トール
結婚式を目前にして盗賊に殺害された悲運の男であり、主人公が最初に宿る肉体の持ち主。
トール自身の意識はもはやなく、以後はプレイヤーが決めた名前を名乗る。
一介の村人から盗賊団員、アサシナ王国騎士を経て、新国王にまで登り詰めるが
仇敵ケインによってこの肉体は奪われてしまう。
👑 ドネア
ガイナスターの妹にしてガラマニア国の姫。
アサシナ王弟パラドックと政略結婚するはずだったが、使者として現れた主人公に一目ぼれし、
彼の排除を狙った神官タンドの呪いを身代わりに受けてゲ神に変えられてしまう。
リザーラの協力で元の姿に戻るが、その後も暗殺を仕掛けられたり結婚相手のパラドックが処刑されたりと事件が続く。
新王となった主人公に改めて告白し、プレイヤーが受け入れる選択をすればアサシナ国王妃となる。
🛡 ガイナスター
ゲの神を信奉する邪道盗賊衆を率いてアサシナ国を荒らしまわっていた男。
実はガラマニア国王であり、盗賊に身をやつしていたのもアサシナの政情不安定化を狙ってのことだった。
野心家だが身内のことは思いやる。
主人公とは、盗賊の頭領と部下という立場から対立する国の王同士となる複雑な関係。
しかし最後は世界を救う同志として友情で結ばれた。
🕯 ルウ
イライの村の少女で、トールの婚約者。
結婚式前夜にトールは殺害されて主人公が乗り移ることになるが、
事情を知らない彼女からは恋人が突然心変わりをして旅立っていったようにしか見えなかった。
その後彼女はガイナスターに見初められ、ガラマニア王妃となる。
慈悲深いルウは国民からも信頼を寄せられており、トールと再会したときも恨むそぶりを見せず、彼を信じ続けた。
ストーリーとあらすじ
🌙 結婚目前の青年に降りかかる悲劇
トールは愛するルウとの結婚を目前に控えた幸せの日常にいました。
しかし、邪道盗賊に襲われ命を落とし、その瞬間に世界記が彼の身体を宿主として歴史を改変する旅が始まります。
この事件がすべての始まりであり、歴史を変えるための暗い旅の導火線となります。
🔮 世界記と予言者としての覚醒
世界記は青い光球として、未来が書き込まれた存在であり、トールに憑依した主人公を導きます。
未来を知ることで、「世界の滅亡」という不可避の運命に抵抗する姿勢に繋がります。
これが、本作の根幹を成す歴史改変メカニズムの起点です。
↩ 同じ歴史を繰り返し追体験する苦悩
主人公はタイムリープを繰り返し、盗賊の襲撃や村人の死を防ごうと奮闘します。
しかし、どのように歴史を操作してもトールの死の運命から逃れられない世界線の収束を突きつけられます。
この繰り返しの中で胸に生じる無力感が物語に深い重みを与えます。
⚔ マの神との対峙と戦乱の深層へ
過去を改変し続けた先に待つのは、「マの神」と呼ばれる存在との衝突という宿命でした。
全世界の運命を司る存在との対峙の果てに、主人公は歴史の巨輪を止めようとする衝動に突き動かされます。
ここで物語は戦いから世界の裁定へと深化し、最終章へと突入します。
物語の展開と結末
🔄 歴史改変の再帰と運命の壁
何度時間を遡ろうともトールの死という歴史の壁を変えられない苛烈な展開が続きます。
選択と失敗の連続が、歴史を変えられない無情な現実としてプレイヤーに突きつけられます。
その運命の壁が物語の緊張感を終始高め続けます。
⏫ 別歴史線の可能性を模索する旅
一度は王となり世界を救おうとする選択もありますが、それすら新たな悲劇につながることも。
別の歴史線へ飛び込み、つまりもう一つの未来を模索するその姿勢こそが物語の核心です。
運命に抗おうとする意思が、プレイヤーと世界に深い意味をもたらします。
🆚 マの神との最終決戦
物語の終盤では、世界の秩序を司る「マの神」との対決が避けられません。
村や大陸をまるまる巻き込むような巨大な選択を、自らに課す主人公。
勝利の先にあるのは、自分の存在との消失か、それとも新たな歴史の芽生えなのか──。
🌅 幾つもの結末、多様な歴史の行方
本作にはエンディングが複数用意されており、プレイヤーによって結果は大きく変わります。
一つはトールが元の時間に戻る形で結婚する終わり。
別にはゲの勢力と共闘しての勝利もある。
それぞれが異なる幻史世界記として描かれ、プレイヤーごとに唯一無二の歴史が刻まれます。
感想・評価
🌟 高く評価されたポイント
- 歴史改変という斬新なゲームデザイン。選択によって国の存亡や仲間の生死が変わる仕組みは、当時として画期的でした。
- 主人公が「プレイヤー自身」であるという構造が、没入感を飛躍的に高めていました。
- 複数のエンディングを備えたリプレイ性の高さ。遊ぶたびに違う物語を体験できる点は今なお新鮮です。
- 世界観がアジアや中東風で独特。一般的な西洋ファンタジーとの差別化に成功しています。
🤔 一部で指摘された課題点
- 戦闘システム自体は平凡で、RPGとしてのゲーム性は単調になりがちです。
- テキストや展開の説明がやや不足しており、分岐の因果が分かりにくいという声もあります。
- 大きな選択肢の影響力に比べ、プレイヤーの介入余地が限られていると感じる人もいました。
- 知名度が低く、他の同時期のRPGに埋もれてしまった印象が残ります。
🗣 プレイヤーの声
- 「選択が物語に直結する感覚が面白い。1周では語れない深さがある」
- 「システムはシンプルだけど、歴史改変というテーマで唯一無二の存在感」
- 「当時は理解しづらかったけど、大人になって遊ぶと味わいが増す」
- 「なぜリメイクされないのか不思議。今ならもっと評価されるはず」
まとめ・今から遊ぶ人へ
『グランヒストリア ~幻史世界記~』は、スーパーファミコン末期に生まれた意欲作です。
選択によって歴史が変わり、仲間や国の運命が揺らぐ仕組みは、現在の目で見ても挑戦的な試みでした。
派手さはないものの、自分が歴史を裁定するという体験は唯一無二で、忘れがたい余韻を残します。
🎮 こんな人におすすめ!
- マルチエンディングRPGが好きで、何周も楽しめる作品を探している人
- 自分の選択で物語が変わるゲーム体験を味わいたい人
- スーファミ時代の隠れた名作を掘り起こしてみたい人
- 王道ファンタジーとは異なる雰囲気の世界観を楽しみたい人
最後に───
あなたが下すひとつの選択が、この世界の未来をまるごと書き換えます。
筆者の思い出

歴史改変!グランヒストリア!
グラフィックが素晴らしいです。当時では珍しかった?漢字も沢山使われていました。
負けたら即ゲームオーバーになったり、ダンジョンが長くてセーブが出来ない等、難易度を上げる要素もあります。
重めのストーリーの中、歴史を改変していくというテーマも珍しかったと思います。
全方向バトルもあり、オリジナリティーをうまく両立させた本作。
気になった方は是非プレイしてみてはいかがでしょうか。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
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