はじめに
1996年12月20日、スーパーファミコン用ソフトとして発売された『G.O.D 目覚めよと呼ぶ声が聴こえ』は、
「Growth or Devolution(成長か退化か)」というサブタイトルを持つ異色のRPGです。
開発はインフィニティーおよびサードステージ、発売はイマジニアが手がけました。
制作には劇団「第三舞台」主宰の鴻上尚史が製作総指揮・演出・脚本を担当し、
キャラクターデザインは江川達也、音楽監修にデーモン小暮が参加する、豪華な布陣が特徴です。
一見、夏休みの少年の一人旅のように軽やかに始まりますが、次第に記憶喪失、
エイリアン侵略、母親がラスボスなど、陰惨で重厚な展開へとシフトしていく構成。
予測不能な体験をプレイヤーにもたらします。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | G.O.D 目覚めよと呼ぶ声が聴こえ |
| 発売日 | SFC:1996年12月20日 PS(『G・O・D pure』):1998年2月26日 |
| 対応機種 | スーパーファミコン(SFC)、PlayStation(PS) |
| ジャンル | ロールプレイングゲーム(RPG) |
| 開発元 | インフィニティー、サードステージ、ダイス |
| 販売元 | イマジニア |
| メディア | 24メガビット ロムカセット(SFC) |
| プレイ人数 | 1人 |
| スタッフ | シナリオ:鴻上尚史、キャラクターデザイン:江川達也、音楽監修:デーモン小暮 |
ゲームシステムと特徴
⏳ 「成長か退化か(Growth or Devolution)」というテーマ
タイトルのG.O.Dは「Growth or Devolution(成長か退化か)」という意味であり、
物語とゲームシステムにもこのテーマが反映されています。
選択による器の成長か、奈落への退化か──
物語の根幹をなす哲学的な葛藤が魅力です。
🕹 オーソドックスな2D RPGシステムに独特な融合
システムは見慣れたコマンド式RPGだが、「鬱展開・ギャグ・パロディ」が織り交ぜられた世界観が異色。
コミカルさと不穏さが共存し、一筋縄ではいかない遊びごたえを演出しています。
💭 サイコとチャクラ:能力システムの奥深さ
「サイコ」は魔法、「チャクラ」はジョブのようなもので、複数の組み合わせで構築可能。
回復や物理、変化系などパターンが多彩で、戦略の幅とプレイヤーの個性が反映されます。
🎭 スタッフ陣と演出の豪華さが際立つ
演出・脚本を劇作家の鴻上尚史、
キャラデザインに江川達也、
音楽監修にデーモン小暮と豪華布陣が揃っています。
RPGとしての骨太な構成に、文芸性やビジュアルの独自性が強度を加えています。
攻略・プレイのコツ
🧠 サイコとチャクラを使い分ける
戦闘の基本は「サイコ(超能力)」と「チャクラ(熟練度システム)」です。
サイコは攻撃や回復に役立ち、チャクラは「コスモストーン」に熟練度を蓄積し、
新しい力を得る仕組みになっています。
まずは両者の役割を把握し、戦闘での使いどころを掴むのが基本になります。
⚔️ 雑魚戦から気を抜かない
本作は雑魚敵が強めに設定されており、油断すると全滅もあり得ます。
特に中盤以降は複数の敵がサイコを使用するため、
常に回復手段や状態異常対策を準備することが重要です。
📦 アイテムとリソースの管理
回復アイテムやMPは有限であり、使い方を誤ると先に進むのが難しくなります。
攻略では「どこで温存し、どこで使うか」を意識してプレイすることが安定攻略につながります。
🎭 世界観を楽しむ心構え
ギャグ・パロディ・鬱展開が入り混じる独特のストーリー展開が特徴で、
必ずしも効率的に進められるとは限りません。
攻略の近道は「この世界観を受け止める余裕」を持つこととも言えます。
登場キャラの紹介(絵文字付き)
👦 主人公(ゲン)
夏休みを利用して北海道の祖母の元へ向かうため自転車に乗り冒険へと駆け出すが、
道中立ち寄ったツクバネ山のオバケ退治を終えた時に始まったエイリアンの襲撃の余波で全ての記憶を失っており、
クロワゼット博士に助けられた。
その後ブレスの一員となっていたが、そのときは成績は良くなかった模様。
記憶が戻るまでの間は「われわれは、どこから来てどこへ行くのか…」と呟いていた。
👩 ユキ(ヒロイン)
主人公と共に旅をする少女。明るく優しい性格で、仲間を支える存在。戦闘では回復や補助を得意とする【sfcall†】。
👨 ヒース
アメリカ合衆国ナッシュビル出身。
エイリアン討伐のためにニューヨークから派遣されてきた。25歳。
ネオコウベブレスのアタックチーム隊長。
イヌヤマズゥのエイリアン撃破の為アタックチームを率いて進行するが窮地に陥った時に
主人公と共闘し作戦を完了させる。当初主人公について行く気は無かったが、
別れの握手の際に互いのサイコの感応を知った事で考えを変えて旅についていく。
👩🦱 ミナ
17歳。真面目で物静か。とても控え目な女の子。7歳の時に両親を失っている。
それ以後、現在も難民キャンプで救護活動に参加している。
エイリアンに乗っ取られていた宗教「ファティマ教」の教祖に仕立て上げられていた女性。
人の心を読む力を持つ。
ファティマ教の総本山にされていたシュリ城の最奥部で主人公達の手によりエイリアンの支配から解放されたが、
目論見の片棒を担がされて多くの人達が犠牲になった事を悔い、贖罪の為主人公達の旅に同行する。
👤 バジル
スリランカ出身。
僧侶の家に生まれ幼い頃から仏道にいそしんでいる。50歳。
アンコールワットを根城にするエイリアンを倒すために乗り込み、苦戦している所を助けられ以降行動を共にする。
ストーリーとあらすじ
🚲 少年時代と神の石
物語は主人公が子供の頃、おばあちゃんの家に向かう途中で始まります。
隣町の山で「神の石」を発見し、力を得た直後にエイリアンが地球を侵略。
気を失った主人公は10年後の焼け野原で目を覚まします。
🔬 記憶喪失と博士との出会い
記憶をなくした主人公は、神の石を研究する博士から自分が不思議な力を持つことを知らされます。
再び神の石に触れて超能力を得ますが、その間に博士はエイリアンに殺害され、ノートだけが残されます。
🛡 仲間との旅路
各地の拠点「ブレス」を巡り、エイリアンと戦う主人公。
道中で隊長ヒース、エイリアンに利用されていた少女ミナ、イタコの娘アイらが仲間になります。
さらに僧侶バジルも加わり、旅は広がっていきます。
👤 謎の敵ミハエル
旅の中で主人公たちは人間に友好的な雰囲気を持つエイリアン「ミハエル」と遭遇します。
彼は「先に進むな」と警告しつつも真意は不明。
その存在は物語の核心と深く関わっていきます。
物語の展開と結末
🌙 月のエイリアン都市
古代船で月へ渡った主人公たちは、エイリアンが地球の先住民だった真実を知ります。
彼らはノアの箱舟のように地球を脱出しており、帰還を望んでいました。
ここで倒してきたエイリアンの親とも出会い、主人公たちは葛藤します。
🏛 アトランティスの衝撃
拠点を進む中で、ミナが「母」にされそうになる事件が起きます。
さらに奥地では大量の赤ん坊を生み続ける女性を発見。
それは改造された主人公の母であり、ミハエルは彼女が最初に産んだ子でした。
主人公は母の願いで彼女を殺し、悲劇を背負うことになります。
⚔️ 神との決戦
最終決戦の舞台は巨大兵器「ムー」と神「ラ・ムー」。
ミハエルが犠牲となってバリアを破壊し、主人公たちは撃破に成功します。
しかしその後、精神生命体である神に呼び寄せられ、真の黒幕と対峙します。
🌅 終幕と余韻
神は主人公たちの肉体を奪うために神の石やエイリアンを操っていた存在でした。
戦いの末、主人公たちは勝利し英雄となるものの、子供から「怖い」と言われてしまうエンディングを迎えます。
さらに続編的な展開として、自らの怒りや悲しみと戦い「本当のED」に至る後日談も用意されています。
感想・評価
🌟 高く評価されたポイント
- 重厚なストーリー構成:冒頭の牧歌的な雰囲気から、侵略・母の悲劇・神との対決へと広がる展開は強烈な印象を残した。
- スタッフ陣の豪華さ:鴻上尚史(脚本)、江川達也(キャラクターデザイン)、デーモン小暮(音楽監修)という異色の布陣が話題を集めた。
- サイコ/チャクラといった独特の成長システムがあり、当時のSFC作品としては個性的な戦闘システム。
- 社会的・哲学的テーマ:「成長か退化か(Growth or Devolution)」という問いがシナリオに通底しており、RPGの枠を越えたメッセージ性が評価された。
🤔 一部で指摘された課題点
- シナリオが鬱展開に偏りすぎており、救いの薄さがプレイヤーを選ぶ。
- 雑魚戦の難度が高く、バランス面でストレスを感じる場面がある。
- 演出や世界観は独創的だが、操作性やシステム面はオーソドックスすぎるという声も。
- 豪華スタッフを活かしきれていない部分があり「実験的すぎる」との評価も存在。
🗣 プレイヤーの声
- 「子供の旅立ちがこんな鬱展開になるとは思わなかった…忘れられない作品」
- 「母親がラスボス的存在という展開に心をえぐられた」
- 「戦闘が難しく、でもシナリオが気になってやめられなかった」
- 「B級臭と名作臭が同居していて、クセになるRPG」
まとめ・今から遊ぶ人へ
『G.O.D 目覚めよと呼ぶ声が聴こえ』は、スーパーファミコン末期に登場した異色のRPGです。
ほのぼのとした少年の冒険から始まり、やがてエイリアン侵略、人類の進化、
そして神の意思との対峙へと展開していく壮大な物語は、今なお語り草になっています。
🎮 こんな人におすすめ!
- 重厚でシリアスなシナリオを味わいたい人
- 一風変わったシステムやテーマ性を持つRPGを探している人
- 豪華クリエイター陣による異色の試みを体験したい人
- 王道ではない「クセの強い名作」を掘り起こしたいレトロゲーマー
最後に────本作は決して万人向けではありません。
しかし「RPGでここまでやるか」と思わせる衝撃と余韻は唯一無二です。
空気の軽さと重さが交錯するその世界に、もう一度耳を澄ませてみてはいかがでしょうか。
筆者の思い出

まんじゅう集め!GOD!
豪華なスタッフ。
シリアスになりすぎないように散りばめられたパロディ。
SFC後期ならではの良グラフィック。
当時はよくわからずクリアしましたが、大人になった今だから感じる重めのストーリー。
オーソドックスなRPGではあるものの終盤の展開は楽しめる人も多いはず。
気になった方は是非プレイしてみてはいかがでしょうか。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。
関連キーワード
- G.O.D 目覚めよと呼ぶ声が聴こえ
- G.O.D pure
- スーパーファミコン RPG 名作
- イマジニア RPG
- サイコ チャクラ システム
- 鴻上尚史 RPG
- 江川達也 キャラクターデザイン
- デーモン小暮 音楽監修
- エイリアン侵略 RPG
- 成長か退化か Growth or Devolution

